「脱毛後の「風邪薬」服用、実は要注意です」
医療脱毛を受けたあと、風邪をひいてしまった…そんなときに「薬を飲んでも大丈夫?」と不安になる方は多いのではないでしょうか。
カウンセリング時に「服薬中の方は施術できない」と案内されたことがあるかもしれませんが、これはあくまで施術前の話。
では脱毛後に薬を飲むのは、いつから大丈夫なのでしょうか?
本記事では「医療脱毛 薬 いつから」という疑問に、医療的観点と実体験ベースでお答えします。
なぜ脱毛前に風邪薬がNGなのか?

風邪薬の中には、副作用で熱に敏感になる成分が含まれていることがあります。
レーザーや光脱毛は、約70~200℃の熱を皮膚に照射して行うため、体が熱に過敏な状態だと以下のようなリスクがあります:
- 痛みの増幅
- 赤みやかゆみなどの炎症反応
- 軽度のやけど
そのため、脱毛前の服薬は原則NGとされているのです。
脱毛後に風邪薬は飲んでいいの?
結論から言うと、「脱毛直後の服用は避けるべき」です。
脱毛後の肌は、目に見えなくても「軽いやけど状態(1度熱傷未満)」に近く外的刺激に非常に敏感な状態です。
そこに薬の副作用や体温上昇が重なると、下記に挙げるトラブルの原因になりかねません。
- 肌の炎症が長引く
- 脱毛効果の低下
- 硬毛化・増毛化のリスク
医療脱毛後に注意することでは、他にも運動に関しても注意喚起されています。詳しくは下記の記事で確認してください。

【医師推奨】薬はいつからOK?目安は“1週間”
基本的に脱毛後の肌状態は1週間ほどで回復します。以下の早見表をご参考ください:
やけど分類 | 回復目安 | 症状例 |
---|---|---|
1度熱傷(軽度) | 約1週間 | 赤み・軽いヒリつき |
脱毛後の肌 | 〜5日程度 | 通常、赤みは残らない |
そのため、風邪薬の服用は脱毛から1週間以上経過してからが安心です。
注意:増毛化・硬毛化のリスクもゼロではない
脱毛によって一時的に毛が濃くなる「硬毛化」や「増毛化」が報告されていますが、その原因はいまだ不明です。
薬の服用によるホルモンバランスの乱れや血流の変化が関係している可能性も否定できません。
どうしても風邪薬を飲みたいときは?
以下の対応を必ず行いましょう。
- 通っている脱毛クリニックに相談する
- 薬剤師または医師に「脱毛直後である」と伝えて確認する
※自己判断での服用は肌トラブル・施術効果の低下を招く恐れがあります。
まとめ|医療脱毛と薬の関係を正しく理解しよう
この記事では、医療脱毛と薬の正しい関係を詳しく解説しました。
医療脱毛後は、肌が敏感になっています。
そのため、下記に挙げるポイントを押さえて対処するようにしてください。
ポイント | 内容 |
---|---|
風邪薬は施術前・施術後すぐはNG | 熱に敏感になるリスクがあるため |
服用するなら脱毛後1週間以降が安心 | 肌の自然回復を待つことが重要 |
必ず脱毛クリニックか医師に相談 | 薬の種類や症状により判断が異なるため |
「医療脱毛 薬 いつから」が気になる方は、まずは通っているクリニックに相談し、自分の体調・脱毛の状態に応じた判断をしてもらうことが大切です。
医学出版:美容皮膚医学BEAUTY第27号(Vol.4 No.2, 2021)
林美保、古賀俊彦、古賀一雄、ほか : Nd-YAGレーザーの近赤外領域効果について-第1報-日本レーザー医学会誌6 (3) 163-166 1986
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会:日本レーザー医学会誌 31 (1), 53-60, 2009
医政医発第105号:医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて
独立行政法人国民生活センター:なくならない脱毛施術による危害(発表情報)_国民生活センター
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日本皮膚科学会:美容医療診療指針
日本医学脱毛学会:脱毛を考えていらっしゃる患者さんへ