「脱毛サロンがおすすめ?」
「クリニックのほうがおすすめ?」
脱毛したいけど、脱毛サロンやエステ、クリニックって何が違うの?そんな疑問を抱えている方は少なくありません。
この記事では、これらの脱毛施設の定義から効果、料金、安全性までをわかりやすく比較・解説しました。
どこで脱毛すればいいか迷っている方にとって、最適な選択肢が見つかる内容になっています。
1. 各施設の定義と違い
区分 | 定義・特徴 |
---|---|
脱毛サロン | 脱毛を専門に提供する非医療機関。主にフラッシュ脱毛を扱う |
エステ(エステサロン・エステティックサロン含む) | 脱毛以外にフェイシャルや痩身なども扱う総合美容施設 |
クリニック(美容外科含む) | 医師が常駐し、医療行為として脱毛が可能。レーザーやニードル脱毛を提供 |
※脱毛においては「美容外科」も「クリニック」と同義と考えて問題ありません。

私は以前クリニックで働いていたからわかるけど、脱毛においてはクリニックと美容外科は両方とも医療機関だから同じなんです!
2. 医療機関と非医療機関の違い
下記では、それぞれ医療機関と非医療機関の違いを一覧にまとめてみました。
比較項目 | 医療機関(クリニック) | 非医療機関(エステ・脱毛サロン) |
脱毛方式 | レーザー・ニードル | 光(フラッシュ)脱毛 |
永久脱毛効果 | 高い | 低い(減毛効果) |
産毛への効果 | 高い(ニードル◎) | 弱い |
施術時間 | 短い(広範囲・高出力) | 長い |
通院回数 | 少ない(レーザー) | 多い |
安全性・医師の有無 | 医師・看護師常駐 | 無資格でも施術可能 |
麻酔の使用 | 可能(表面麻酔・笑気麻酔など) | 不可 |
痛み | 強め(ただし麻酔可) | 弱め |
料金相場 | 高め(全身20万〜30万円) | 安め(全身10万〜20万円) |
- 病院=「20床(しょう)以上の入院施設を持つ医療機関」(医療法第1条の5第1項)。
- クリニック=「無床もしくは19床以下のもの」(医療法第1条の5第2項)。
つまりクリニックはエステサロンと違い、医療機関の部類に入ります。



また、各自治体によって医療機関ということがわかる名称をつけなさいというルールも存在します。
条例を定めている例
自治体名 | 指導される名称のルール概要 |
---|---|
京都市 | 開設者名+診療科名(任意)+「診療所/医院/クリニック」 の形式を指導 (京都市) |
大阪市(府) | 開設者姓を冠し、それ以外(例:地名・駅名)は不可。名称は限定された形式に指導 (コスモスPC, アスクル医療機関向けカタログ申込登録窓口) |
神戸市 | 開設者の氏名を冠し、診療科名も適宜。医療広告規制に反する名称は不可 (神戸市) |
3. 脱毛方式別の効果比較
医療脱毛クリニックと脱毛サロンで使用される脱毛機の効果は、下記のようになります。
脱毛方式 | 使用できる施設 | 回数の目安 (※ほぼ100%脱毛) | 期間目安 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
光脱毛(フラッシュ脱毛) | 脱毛サロン/エステ | 約18回 | 約3年 | ✦ 痛みが少ない✦ 効果はゆるやかで回数が必要 |
レーザー脱毛(医療レーザー) | 医療脱毛クリニックのみ | 約6回(※4部位で通院は約24回) | 約1年〜1年3ヶ月 | ✦ 高出力で効果が高い✦ 短期間で脱毛完了が可能 |
ニードル脱毛(電気脱毛) | 医療脱毛クリニック(一部) | 約6回(通院約48回) | 約1年〜1年半 | ✦ 1本ずつ処理で時間は長い✦ 産毛や白髪にも対応可 |



これから脱毛を検討している方は、希望する脱毛効果・期間に伴う費用を確認して選ぶのがおすすめですが、短期間で効果を実感したい方は、「医療脱毛」がおすすめです。
4. 医療脱毛と脱毛サロン、どっちがいい?
脱毛を検討する際に迷うのが、「医療脱毛(クリニック)」と「脱毛サロン(非医療機関)」のどちらが自分に合っているかという点です。それぞれの違いを明確に見ていきましょう。
✅ 医療脱毛(医療機関)とは?
- 使用機器:医療レーザー脱毛機・ニードル脱毛機
- 提供者:医師・看護師(国家資格保持者)
- 効果:毛根・毛乳頭などを破壊する“永久脱毛”が可能
- 法的根拠:厚生労働省通知「医療行為に該当(医政医発第105号)」
✅ 脱毛サロン(非医療機関)とは?
- 使用機器:光脱毛(フラッシュ)機器
- 提供者:無資格でも可
- 効果:毛根の働きを一時的に弱める“減毛・抑毛”
- 法的制限:毛乳頭・バルジ領域の破壊は禁止されている
❓ どちらがオススメ?
目的によって適切な選択が異なります。
あなたの目的 | 選ぶべき施設 | 理由 |
---|---|---|
永久脱毛したい | 医療脱毛(クリニック) | 医療行為として毛根を破壊可能 |
安く脱毛を試したい | 脱毛サロン | 一時的な減毛であればコスパが良い |
痛みに弱い | 脱毛サロン | 出力が弱く、刺激が少ない |
万一のトラブル対応も重視 | 医療脱毛 | 医師が常駐しており診察対応可 |
🔍 補足:エステサロンは美容全般を扱う施設であり、脱毛だけを目的とする場合は脱毛サロンと機能的な差はほとんどありません。
5. 脱毛方式で選ぶ!あなたに合った脱毛方法は?
脱毛効果や安全性は、使用する機器=脱毛方式で大きく異なります。自分に合った方式を選ぶことが、満足度の高い脱毛結果につながります。
● 光脱毛(フラッシュ脱毛)
- 実施場所:脱毛サロン・エステサロン(非医療機関)
- 脱毛機器:IPL、S.S.C方式など
- 照射出力:最大20J/cm²程度(機種により異なる)
- 効果:毛周期に合わせた“抑毛”が中心(永久脱毛不可)
- 推奨回数:15〜20回以上で満足度が上がる
- 強い痛みが苦手な方
- 時間に余裕があり、低価格で通いたい方
- 肌トラブルリスクを最小限にしたい方(ただし効果は限定的)
● 医療レーザー脱毛
- 実施場所:医療脱毛クリニック
- 脱毛機器:アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、YAGレーザーなど
- 照射出力:最大60J/cm²以上(機種により異なる)
- 効果:毛母細胞や毛乳頭を破壊(永久脱毛が法的に可能)
- 推奨回数:5〜8回程度で完了することが多い
- 永久脱毛を希望する方
- 痛みはある程度我慢できる方(麻酔対応あり)
- できるだけ早く結果を出したい方
● ニードル脱毛(電気脱毛)
- 実施場所:医療脱毛クリニックの一部
- 脱毛機器:ブレンド法、高周波法など
- 効果:毛穴ひとつひとつに電気を流して毛根を破壊(米国FDAが永久脱毛として唯一認可)
- 特徴:毛質や肌色に関係なく脱毛できる(白髪・産毛・日焼け肌も可)
- 推奨回数:部位により異なるが、長期的かつ高額
- 他の脱毛で効果が出にくかった方
- 白髪や産毛を含めて完全に脱毛したい方
- 1本ずつ丁寧に処理したい(眉・口周り・VIO等)
✅ 脱毛方式別 早見表(信頼性に基づいた情報)
自分が希望する脱毛効果に合わせて、施術をクリニックかサロンか判断してください。
脱毛方式 | 実施場所 | 脱毛効果 | 痛み | 費用目安(全身) | 対応範囲 |
---|---|---|---|---|---|
光脱毛 | 脱毛サロン | 一時的な減毛 | ◎ | 10〜15万円前後 | 色素の濃い毛 |
レーザー脱毛 | 医療脱毛クリニック | 永久脱毛が可能 | △ | 20〜30万円前後 | 太い毛・産毛一部 |
ニードル脱毛 | 医療脱毛クリニック | 完全な永久脱毛 | × | 部位により高額 | 白髪・産毛・日焼け肌 |
💡 結論:脱毛方式を明確に選ぶことで、施設選びも自ずと決まる
- 永久脱毛をしたい → 医療脱毛(レーザー・ニードル)
- 費用を抑えて続けたい → 光脱毛(サロン)
- 白髪やデザイン脱毛 → ニードル脱毛
6. 安全性とトラブルリスクの最新状況 📊
✅ 最新の相談件数(美容医療サービス全体)
- 2023年度:美容医療サービスに関する相談件数は 約6,000件
- 2024年度(9月時点):既に 2,300件超、今後の増加が懸念されています



美容医療サービスには医療脱毛の事例も含まれています。
🚨 [過去データ:脱毛施術による危害件数(2012〜2017年)]
国民生活センターの報告によれば、2012年〜2017年にかけて以下のような状況でした。
提供元 | 危害相談件数 |
---|---|
エステ/脱毛サロン | 約 679件 |
医療機関(クリニック) | 約 284件 |



この5年間の統計からも、医療機関の方がトラブル件数は少なく、安全性対応力が高いと言えます 。
🧠 なぜ医療機関の方が安全性が高いのか?
- 医師・看護師による 明確なインフォームドコンセント(同意説明)が実施される
- 万一、火傷や皮膚トラブルが起きた場合、その場で診察・処置の対応が可能
- 無資格者による施術リスク(違法行為含む)が低い点も安心材料
🔍 脱毛方式別のリスクと安全性比較
脱毛方式 | 提供場所 | 主なリスク・相談事例例 |
---|---|---|
光脱毛(サロン) | 脱毛サロン/エステ | – 契約トラブル(強引な勧誘) – 中途解約の返金問題 – 火傷や肌トラブル(無資格照射者含む) |
レーザー/ニードル脱毛 | 医療脱毛クリニック | – やけど・熱傷リスク(出力調整失敗など) – 説明不足によるトラブル |
- 特にサロンでは、若年層を中心に脱毛エステ契約トラブルが急増しており、東京都では令和3年度から令和4年度で相談件数が約5倍に増加しています 。
- 一方、医療脱毛での危害相談も1,000件以上に及ぶ年もありますが、その多くは契約内容や説明不備、無診察施術など医療法違反に関する内容です 。



医療脱毛クリニックでは、脱毛後のトラブル対応や施術の安全性についての信頼性が高く、危害件数も比較的少ない。一方で、脱毛サロンやエステでは、契約詐欺・解約トラブル・無資格施術による肌トラブル等の相談が増えており、注意が必要です。
🛡️ トラブルを避けるためのポイント
少しでも不安な点があれば、消費生活センター(電話188)などに相談することをおすすめします。



無料カウンセリングや施術前の説明の際に、契約内容をしっかり確認しておきましょう。
さらに、下記の2点は必ず理解しておくと安心です。
- クーリングオフ適用条件(契約書面を受け取った日から8日以内など)を理解する
- 中途解約・返金条件:特に通い放題プランなどでは条件を確認する
📝 あなたに合った選び方まとめ
脱毛を検討している方は、価格だけで選ばず、効果・安全性・通いやすさも含めて総合的に判断するのが後悔しない脱毛選びのポイントです。
自分が脱毛効果をどこまで望んでいるか、場合によっては組み合わせも一つの選択肢に入れて、お得により効果の高い施術を選びましょう。
特徴 / 脱毛法 | 光脱毛(サロン・エステ) | レーザー脱毛(クリニック) | ニードル脱毛(医療機関) |
---|---|---|---|
痛みの少なさ | ◎ | △ | × |
効果の早さ・高さ | △ | ◎ | ◎ |
価格の安さ | ◎ | △ | × |
産毛・白髪への対応 | × | △(機種による) | ◎ |
日焼け肌対応 | × | △(一部対応) | ◎ |
脱毛サロン・エステ・クリニックのどこで脱毛してもらおうかなぁと考えるより、光かレーザーかニードルかなど、どの脱毛方法で施術を受けるか検討して選ぶのをおすすめします。



自分が一番綺麗になれる方法を見つけて、美肌を目指しましょう!
医学出版:美容皮膚医学BEAUTY第27号(Vol.4 No.2, 2021)
林美保、古賀俊彦、古賀一雄、ほか : Nd-YAGレーザーの近赤外領域効果について-第1報-日本レーザー医学会誌6 (3) 163-166 1986
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会:日本レーザー医学会誌 31 (1), 53-60, 2009
医政医発第105号:医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて
独立行政法人国民生活センター:なくならない脱毛施術による危害(発表情報)_国民生活センター
LIEW, Se Hwang. Laser hair removal: guidelines for management. American journal of clinical dermatology, 2002, 3: 107-115.
GAN, Stephanie D.; GRABER, Emmy M. Laser hair removal: a review. Dermatologic Surgery, 2013, 39.6: 823-838.
Anderson RR、Parrish J: 選択的光熱分解: パルス放射線の選択的吸収による精密な顕微手術、Science、220: 524-527.1983
日本皮膚科学会:美容医療診療指針
日本医学脱毛学会:脱毛を考えていらっしゃる患者さんへ